暮らしの余白

心と暮らしを、心地よく整える。

母と歩いた、思い出のソフトクリーム屋さん

なんで出かけたんだったかな。
目的は確か、別にあったはず。

でもその日、たまたま母と二人きりになったことが、私にとっては特別だった。
いつもは弟や妹、そして父のことで忙しそうだった母。
そんなお母さんが、まるで「私だけのお母さん」になったような時間だった。

母がふと、「さっちゃん、来て!」と手招きした。
「お母さんの思い出の店!」

そのとき歩いたのは、母の高校時代の通学路だったという道。
初めて通る、いつもと違う道だった。

連れて行ってもらったのは、小さなソフトクリーム屋さん。
正直、なんの変哲もない、昔ながらのお店だったと思う。
でも、母が「ここ、よく寄ってたんだ」と笑ってくれて、
その横顔が、少しだけ少女のように見えたのを覚えてる。

食べたソフトクリームは、よくあるバニラ味。
特別なトッピングもなかった。
だけど、どんな高級な味よりも、忘れられない味になった。

あの日の時間が、私にとっての宝物になった。
「なんでもない日」が、いつのまにか、一生の思い出になる。
そんなことに、今になって気づいた。

もう、あのお店はなくなってしまったかもしれない。
でも、私はいつかまた、あの場所に立ってみたいと思っている。
母の思い出と、私の思い出が重なる、あの道に。

▶️母との思い出リールはこちら(Instagram


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